メモ
インシデントは問題とかトラブルが発生している状態でなく、その手前という説明があちこちにある。「トラブルを回避する。」「このシステムには問題がある。」という言い回しがあると思うので混乱してしまう。
「クマ出没注意」で考えると、熊そのものは問題ではない。熊に遭遇することで攻撃され怪我をすることが問題になる。
この場合のインシデントは、「熊がいる森」ではなく、「熊に遭遇する可能性がある」ということ。
インシデント管理としては、「熊に遭遇しないように、熊の活動が活発な時間に森へ行かない。」「熊が近づかないように音を出しながら行動する。」といった対策をすることになる。「問題」を乱暴に解釈してしまうと、「熊がいる森」が問題になってしまうことがある。問題の一歩手前、問題の原因に焦点を当てることは重要だ。医療現場などの職種によって言い回しが異なる場合もあるようだ。印象としては、経験則にもとづくインシデントを列挙して対応策を共有したり、報告する場面で使われることになる。
用例
- 第三者の調査の結果、複数のインシデントが見つかりました。現場担当者と共有して問題に発展しないように管理したい。
- 過去の問題発生から、経験値としてあるインシデント、類推できるインシデントをリストし、迅速に対応できるように準備したい。
- 想定外の問題が発生したときに、問題のインシデントを突き止めて、記録し共有しておくことが必要だ。